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「会主催、初の講演会」

 1月15日(土)、名張市総合福祉センターふれあいホールで「名張第九を歌う会」主催の初の講演会を開催しました。お世話になっている指揮者の朝倉先生に講師をお願いしてテーマは「ベートーヴェン第九への道のり」。

 運営委員会でこの講演会を開こうと決めたのは昨年の10月30日。三重県のコロナ感染者は10月10日から1月6日まで3カ月近く10人以下が続き、この調子なら無事開催できるかもと思ったのもつかの間、1月7日21人、12日112人、14日には220人と感染急拡大。非接触体温計、消毒液、フェイスシールド、感染防止協力を呼びかけるプラカードなどを役員で準備し、考えられる限りの感染対策をしてお客様をお迎えしました。

 でも、そんな苦労も朝倉先生の講演が始まると全て吹き飛んでしまいました。リハーサルなしのぶっつけ本番でしたが、パワーポイント+話術+CD音楽+DVD映像+ピアニカ演奏という聞き手を飽きさせない先生の講演。まさかチャップリンの映画「独裁者」の1場面まで出てくるとは思いませんでした。

 お客様のアンケートには、「心が洗われるような時間だった」、「ベートーヴェンの思い、人間の幸せ、音楽のすばらしさに感動」、「いつまでも聞いていたいような音楽の歴史だった」、「この機会に恵まれたことを感謝します」、「まさに朝倉ワールド、最高!!」などなど、多くのお褒めの言葉をいただきました。

 2年続けて年末の第九演奏会が流れ、がっかりしておられたであろう第九ファンのみなさまに、少しでも喜んでいただけたとしたら、この講演会を実行した甲斐があったのではないかと役員一同思っております。今年の年末こそは第九演奏会をしたいですね。(事務局)
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先日の「第九講演会」で歴史の中における音楽という面から多くの映写資料や曲の鑑賞を交えて伺ったお話は、世界史や音楽の知識に乏しい者ながらも大変興味深く感じられ、ベートーヴェンや「第九」に対するイメージが実感的なものとして深まったような気がします。とりわけ、朝倉先生が後半部分でおっしゃった「第九」の持つ時代的な意味合い、すなわち「本来、(そのメッセージを)禁じられている時に表現したからこそ人に感動を与えた」という部分は強く心に響きました。

 合唱指導の先生をはじめ長年歌っていらっしゃる方々からも、「第九」は「難しい」「歌い切れない」という言葉を何度かお聞きしましたが、それは音の高低や発音といった技術的な面のみを指すようでもなく、しかし、そこをどう解釈したらよいのか分からないまま漠然と抱いていた疑問が「(「第九」の内容がその時代では)十分に届かなかったからこそ、後世の人々が繰り返し歌いたくなる面をも内蔵している」という趣旨の御説明で腑に落ちたような感もありました。

 毎年、多くの方々と舞台を共有した喜びの後に訪れる方向性を見失ったような侘しさ、それはそのまま個人や世情の不安定な在りように連動し、改めて立ち返るスパイラルは「第九」の構造そのものに重なっていき、真の自由や解放とはまだ遠かった時代と現在もなお人間の本質的な部分に訴えかける普遍性を考えさせられます。

 また、類いまれなる才能と強烈な個性を持った人物と評されるベートーヴェンは実際、一般市民という存在をどう捉えていたのか、その概念で包括し切れないものが後のロマン派への流れにどうつながっていったのかという部分にも何となく興味が湧いてきました。偶然、「ベートーヴェンを聴けば世界史がわかる」(文春新書)という題の本が身近にありましたので、それは果たして自分にも分かるのか(?)と淡い期待の下、お話を振り返りながら目を通してみようと思います。
 
 ウイルス感染防止対策に配慮され、今回の企画運営を行ってくださった皆様方にはありがとうございました。
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